f0f3344c九千年の昔から伝えられたチョンブギョン(天符経)として知られるテキストには、知識と理論の智恵が含まれています。わずか81文字の漢字で、天符経はこの現代においても宇宙とそのなかに存在する人間の役割と発展について示しています。

天符経によると、すべての始まりが【一】から発しました。言い換えると、最初は目に見えずカタチもない非物質だけが存在していたということです。その【一】は、万物の起源であるにもかかわらず、その始まりを持っていません。これは、思考停止するようなことかもしれません。たとえ最初はまるで理解できないことであるにしても、もし瞑想に時間をかけていくならば、天符経が理解できる部分が出てくるにしたがって、本当によく描写されていることが感じられるでしょう。

ある時点で、一つが三つの側面に分かれました。天符経のいう、天・地・人、です。この三つはそれぞれ、精神・物質・創造エネルギーを表します。天が原始となって、大地・地球の土台となりました。天と地が合わさり、人間の本質を導きました。また別の意味において、この三位一体(トリニティー)は、現代の私たちが理解している三次元を表しています。

そして、この大初の分割が、再び起きました。
天は、天の天、天の地、天の人、というように三つに分かれました。同じく地は、地の天、地の地、地の人になり、人は、人の天、人の地、人の人、となりました。

このように、その三つに含まれるすべてに、三つの側面があります。それは私たちの一部でもあり、地上の生命体もまた、呼吸中の酸素を通して天を、口に入れる食物を通して地を、取り込んでいるのです。また、それだけではなく、私たちから排出されるものはつまり、元の天地への解放でもあります。もし、私たちがそうやって自分の命のなかで天と地を循環させているだけなら、人間という生命体はただ単に命の維持だけしかできないでしょう。

この最初の分離のあと、天と地と人は無数に個別化されていき、その個別化されたそれぞれが集合し、また組織化され、実体を持ったり高度な存在となったりしていきました。亜原子が原子になり、その原子が複数集まって分子として組み合わさり、細胞をカタチ作り、そしてより複雑な多細胞生物になります。
創造された一つ一つの実体には、天・地・人の性質が残されています。分離したり集合したりしながら、成長し進化していくことは、【一】ワンネスへの復帰という、完成の最終的な段階になります。そしてこのプロセスは、何度も起こるのです。最も小さな物質の一片から最も大きな天体まで、相互作用を通して機能するシステム同様、あらゆるものに見られる誕生と死滅のプロセスが繰り返し起こるのです。

根源のワンネス、全てを包括するなかにあって、区別や分離は存在しません。
そこから個別化し、それぞれはっきりとした特徴を呈してくると、二元性が見られます。陰と陽、昼と夜、陸と海、熱さと冷たさなどです。そしてその端から端まで連なる連続があります。それぞれの実体の特性は常に変化していきますが、それでも各実体の本質は変わりようもない唯一つのものです。

今在るすべての存在は変化し、最終的に私たちの肉体も、物質も、私たちの内にあるエネルギーや精神も終わるにも関わらず、その中心には創造の無限の可能性であること。天符経は、私たち自身の生命を思い出させてくれます。
自分自身の三つの面を繋げていくことで、個の意識と天の意識を、【一つ】にすることができます。そうなったときのとても広い視野からは、どこから離れ、どこに向かうのかという選択も見えることでしょう。この繋がりで個々の命を完成できると、身体的な死は意味がなくなっていきます。

完成していく道は、天符経そのものを通していくなかにあります。天符経は、数字ばかりの漢字81文字、というだけでなく、それ以上に【一つ】の純粋なエネルギーを伝えています。観察し、写経し、唱えてみて、また唱えられているのを聞いてみます。エネルギーが伝わってくるでしょう。
そのエネルギーを受けて自分が開いていくままに任せます。そして、自分の決心や行動と共に、その感覚や気付きを受け入れていきましょう。そうしながら、古代から伝わるテキストが現代の生活のなかに生きる力となります。

http://changeyourenergy.blog.jp/ より

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